ベルリンあれこれ-CC Nippon

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ビザ取得までの道のり~日本編~

みなさん、こんにちは!

 

ベルリン在住の小倉亜美です。

 

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私はベルリンにて女優/モデルとして活動しております。

前回は

【小倉亜美って誰?】

【ベルリンに移住するきっかけ】

についてお話ししました。

 

今回はさらに踏み込んで私の【ビザ取得までの道のり~日本編~】をお届したいと思います。

 

フリーランス経験ゼロ、もちろん実績ゼロからスタートした私が、実際にベルリンでビザを取得するために取った行動、

 

それは、、、、

 

第一にリサーチです!

 

WASABIさんから大まかなフリーランスビザについての情報は得ていたものの、彼女と私とではバックグラウンドが違うので鵜呑みにすることはできません。

というのも、ビザ申請は本当に個人により必要書類などが変わってくるからです。

 

そこで申請手続きを円滑に行うため、最新のビザ情報と手続きのエキスパートはいるのかをリサーチしました。

 

そうして出会ったのがcc-nipponの川嶋淳子さんでした。

 

良心的な価格設定と何度かメールでやり取りをしたのち、川嶋さんに申請サポートを依頼しました。

ビザ申請は今後の自分の人生を大きく左右する出来事かと思います。

やはり、信頼関係というのがとても重要になってきます。

ですので、不信感を抱かずに安心して依頼したいと思っていた私は、メールにて自分の現状も話しつつ連絡を取らせていただいたのを覚えています。

 

まだクライアントになるかわからない私にですら、川嶋さんは丁寧に回答くださり、ベルリンのビザ状況やフリーランスビザ申請に関してなどご説明くださいました。

 

そのクライアントへの不信感を抱かせない誠実なメールの言葉が決め手となり川嶋さんにビザ申請のサポートをお願いしました。

 

ですが、あくまでサポート。

目まぐるしく更新されるビザ申請に必要な情報とアドバイスをいただくだけで実際に必要な書類や実績・経験、クライアントをみつけるのは申請者本人です。

 

いよいよベルリン移住に向け準備を開始するにあたり、イメージを具体的にする為におおまかな渡独時期を決め、そこから逆算して必要な行動をとっていく事にしました。

 

私にとって大きな課題はこの二つ。

フリーランスとしての実績づくり

・ドイツのクライアント探し

でした。

 

クライアント探しはベルリンを中心にドイツのアクティングとモデルエージェンシーに片っ端からメールを送りまくりました。

日本と少し勝手が違うのは海外ではCVという自己推薦書のようなものが必要になってきます。CVを読んで興味があればプロフィールを見る。という流れだと聞いたので、自分の経歴や強み、個性など端的に文章にしました。検索してヒットするエージェンシーやキャスティング会社約150~160社に送りました。複数回送ったところもあります。そうして、幸運にも興味を持ってくださったエージェンシーがアクティングとモデルで一社ずつ見つかり、推薦状もお願いすることができました。

 

続いて実績づくりですが、これはある程度時間を要するので、私のようにフリーランスとしての方向がまだ定まっていない方は早めに考えて動いていくのがいいかと思います。

 

今では色々な求人サイトがありますが、私はLancersというサイトを利用しました。海外のサイトではUpWorkなどがあります。後は自分のクライアントになり得る方や企業にコンタクトをとる!こと。

私も日本のゲーテインスティテュートや海外の案件が多い制作会社やキャスティングエージェンシーにコンタクトを取り、偶然にもドイツの国民的テレビドラマが日本で撮影するということでキャスティングされ撮影に参加することができました。

その経歴もビザ申請の際にアピールポイントとなったので、個人事業主であるフリーランスにとって、ネットワーキングはとても大切かと思います。

 

かくいう私も、今までバイトでもなんでも「与えられている仕事」ばかりだったので、

ここにきて初めて自分から「与える仕事」へのシフトチェンジが必要でした。

 

果たして自分は何を提供できるのか?何を提供していきたいのか?どんな働き方がしたいのか?色々考えました。

 

もちろん演劇は絶対やっていきたい。

それに付随して可能性を広げた時に、学生時代様々なスピーチコンテストで築き上げた実績を思い出し、ナレーションと翻訳で実績を作ることにしました。

学生時代の実績もそうですが、ナレーションや朗読の資格・検定なども取得していたので、経歴に書くことで幸いすぐにクライアントが見つかり、翻訳、ナレーションの両方でいくつかお仕事をさせていただくことができました。

 

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実際、移民局でのビザ面接の際も担当官にナレーション、演劇で学んだ証明を求められました。実績もそうですが、独学ではなくキチンと専門的な知識があること、だから仕事をしている(実績がある)という証明できたことで女優・モデル・ナレーターとビザに項目を追加してもらうことができました。

 

実力もさることながら、それをキチンと証明できる。

ドイツという国が資格・学歴を重んじる国だと実感した体験です。

 

またビザ申請で大事になってくるのが銀行口座の預金額!

銀行に生活していくための十分な金額があることを示すのもとても大切な要素なので、ずっと続けているインストラクター業もフリーランスの仕事と並行して行ってきました。

 

その間も川嶋さんと定期的に連絡を取りつつ、必要書類を集め、まとめたりして実際の渡航日まで準備しました。

 

ここまでが私がベルリン移住を決めてから日本で行ってきた準備となります。

 

ただビザ申請には住民登録がマスト!

これは現地にいないと中々難しいのが現状です。

というのも、ベルリンは住居難。

現地の方でさえも四苦八苦している状況です。

 

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次回はそんなことにも触れつつ、現地での生活の様子をお届けしたいと思います!

 

最後までお読みくださりありがとうございます。

 

Viele Grüße

Ami

ベルリン在住の○○です

皆さん、こんにちは。川嶋@ベルリンです。

ベルリンは春を通り越して、すっかり夏の陽気です。

 

今回より、シリーズでベルリンで活躍しているフリーランスの方たちに移住までの道のりや日常生活を紹介してもらいたいと思います。

 

このブログを日本で読んでいる皆さん!そろそろベルリン在住の○○です、って名乗りたくありませんか!?

 

初回は女優、女優/モデルの小倉亜美さんです。

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はじめまして!

 

ベルリンを拠点に女優/モデルをしている小倉亜美といいます。

といっても4月にアーティストビザが降りたばかり、、、

経験と学びの連続な日々を過ごしています。

そんなベルリンに移住したばかりの私から見たベルリンの様子や日々の生活などお届けしていきたいと思います!

どうぞよろしくお願いいたします(^▽^)

 

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さて、第一回目の今日は自己紹介も兼ねて、

 

『小倉亜美って誰?』

『ベルリンに移住するきっかけ』

 

をお話ししたいと思います。

 

【小倉亜美って誰?】

 

ということで私について。

父親の海外赴任にともない、生後3か月でフランスに渡り、イギリス、ドイツ、アメリカと15年を海外で過ごしてきました。

中学生で初めて日本での生活を経験した私は逆カルチャーショックを受け、まったく学校生活に馴染めず息苦しい中学時代を過ごした記憶があります。

その時から「いつかまたヨーロッパに戻る!」と思っていました。

 

そんな14歳だった私の決意から約20年!

 ようやく実行に移すタイミングが来たのです!

 

日本でアクティングスタジオ(演技の養成機関)に通いつつ、芸能事務所を探していた私ですが、全くうまくいかない状況に行き詰まりを感じ、今後の自分の生き方を見つめなおさざるを得ない状況でした。

 

そんな時、新卒フリーランスとしてベルリン移住をされたWASABIさんと出会います。

 

彼女との出会いが【きっかけ】となり私の中でベルリン移住へ向けて大きく動き出しました。

 

当時、私は女優として日本でバリバリ活躍しているわけでもなく、むしろ事務所にも所属していないフリーで、バイトとしてスポーツジムのインストラクターをしている状態。

さらに言ってしまうと実家暮らしだったので、生活環境は周りに比べるとだいぶ恵まれているという状況。

 

そんなまともに自分の生活費すら全額稼いで生活したこともない私が、海外移住なんて可能なのか??そもそもフリーランスって何?経験も技術もなんにもない・・・

という不安と心配一色だったのを覚えています。

 

そんな状態だったにも関わらず諦めるという選択はしませんでした。

 

というのも今が海外移住を実行するラストチャンスだと感じたからです。

インストラクターの仕事も軌道に乗り、それなりの安定した生活を送ることができていました。でも、自分のこの先の未来を想像したときに、今のままでは『生きたい人生とルートが違う!』と思いました。

 

【本当にやりたいことは?生きたい道は?】

 

そう自分に問いかけた時に出てくるのは決まって海外移住でした。

 

海外移住を実行するラストチャンスだと感じていた私は、不安や恐怖を抱えつつも「フリーランスとしてベルリンに移住しよう!」という情熱が勝り、念願叶って、現在私はベルリンにいます。

 

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ベルリン移住を決意したあの日からおよそ8か月。

 

自らの経験からフリーランス経験・実績ゼロからのスタートでも確実に行動していけば海外移住は不可能ではないと思います。

実際私がアーティスト(フリーランス)ビザの最長3年が降りたので。

ただ未知なる世界へのチャレンジの連続でした。

 

フリーランス経験ゼロ、実績ゼロからスタートした私が、実際にベルリンでビザを取得するため取った行動は・・・。

 

次回詳しくお伝えしたいと思います。

 

お楽しみに!

 

Ami

 

 

ドイツの大学で勉強しよう -大学準備ビザ-

みなさんこんにちは。川嶋@かなり寒くなってきたベルリンです。

 

今回は、大学準備ビザを申請される方に同行してきました!結果的には2年の大学準備ビザをゲットされたんですが、この大学準備ビザは語学学校ビザが2年という感覚でいてはいけません。必要書類は多いです。

 

まずは、ドイツの大学の魅力を少々ご紹介します。

 

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ドイツ公立大学授業料

 

州によって少し違いはあるかもしれませんが、ベルリンにある代表的な公立大学の授業料は以下の通りです。

 

FU(ベルリン自由大学)  夏学期 311.59ユーロ

HU(フンボルト大学) 夏学期 314.39ユーロ

ポツダム大学 夏学期 388.43ユーロ

 

ドイツの大学は2学期制ですので、年間の授業料は大体この金額の倍ということですが、日本円にして約8万円!

 

日本の国立大学でも50万円以上ということが多いので、その差は歴然としていますね。

 

 

ドイツの大学の応募資格

 

日本での最終学歴によって、応募資格があるか決まります。高卒、専門学校卒、大卒などによってドイツのAbitur(アビトゥーア)に匹敵するかを審査されるのです。その審査はUniAssistというところを通して行われます。

 

UniAssist

www.uni-assist.de

応募資格があるかどうかは、厳密なボーダーがあります。例えば高卒や専門学校卒の場合は、ドイツのAbiturに匹敵しないので、基本的に応募資格がないということになりますが、卒業していないくも大学に通ったことがあれば(場合によっては)応募資格があったりします。

この区分はかなり細かいのでご相談は個別にお願いします。

事前に調べずに渡独し、2年びっちりドイツ語を勉強したのに、実際には応募資格がなかった!ということになっては泣くにも泣けません。

 

また、美大、音大などの場合は実技試験もあります。その場合は、応募できる最終学歴も変わってくるようです。

 

 

ドイツの大学入学に必要なドイツ語力

 

応募資格があるとわかったら、当然やらなければいけないことはドイツ語の勉強です。大学だけではなく、高校までの教育でもドイツ人は「自分の頭で考えること」を鍛えられています。日本の入試のようなマークシートで4択といったような試験はあまりなく、記述が中心です。

大学で勉強も、ディスカッションやエッセイを書くといった、「自分の頭で考えて発言する、論じる」ということに重きを置いています。

そんな中で、外国人学生が肩を並べるのは容易なことではありませんね。

 

もちろん、入学時にそれだけのドイツ語力がなくてもいいんです。ドイツ人学生の中で揉まれているうちにドイツ語もどんどん伸びていくでしょう。

 

そうはいっても、ドイツ語初級では大学には入学できません。

ドイツの大学入学のためのドイツ語テストはいくつかあります。

まずはDSH。このテストは各大学で実施されているので傾向と対策があります。ベルリンの大抵の語学学校ではこのためのコースがあるので、ぜひ受講しましょう。B2くらいまでは独学でできる!という人もいるかもしれませんが、DSHは手ごわいです。

大学実施ではないテストで代表的なものはTestDaFです。これは年に何回も実施されるので、チャンスが多いです。こちらも語学学校で対策コースを受けてからの臨むのがいいでしょう。

 

いづれにしてもゲーテの試験でC1くらいのレベルが目安です。

 

大学準備ビザを申請しよう

 

語学学校ビザは語学学校に一定期間申し込みさえしていればだれでも取ることができますが、大学準備ビザは大学に入学することが前提なので日本での最終学歴の書類など必要書類が多いです。どの書類が必要かはその人の最終学歴によって違います。

申し込む語学学校は語学学校ビザ同様どこでも構いません。(語学学校と同様インテンシブコースである必要はあります)

重要なのは銀行口座です。

2018年より日本にいる両親の経済負担証明書(領事館や大使館で発行してもらっていました)が廃止になり、ドイツの銀行のブロックアカウントが必要になりました。口座開設までに2,3週間はかかるので、余裕をもって外国人局訪問の1か月くらい前には準備したほうがいいでしょう。

cc-nippon.jimdo.com

この大学準備ビザはバイトもできるので便利です。

ただ、今回は2年以内に入学許可が取れない場合は帰国しますという宣誓書のようなものにサインさせられました。あとがない!ってことです。

 

ドイツ語、がんばりましょう!

 

 

 

 

 

 

 

 

謹賀新年 From Berlin

明けましておめでとうございます。今年もCC-Nipponをどうぞよろしくお願いします。

 5年ほど前に一度、年末年始を日本で過ごしましたが、この15年その年以外はドイツで年越ししている私です。

 

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日本とドイツの年明けは天と地ほど違います。

何が違うって、静けさが違うんです。日本でも大晦日から出かけて初日の出を見に行ったり、神社にお参りに行ったりして人が集まるのですが、なぜか静かですよね。

 

ドイツの大晦日はとにかくパーティー、パーティー、パーティー!

有名なクラブやディスコはチケットが取るのが難しく、入場制限がかかるほどの大盛況。外でパーティーしない人たちはホームパーティーを開催する、もしくは招待されるということが多いようです。

そして、年越しの瞬間は外に出て花火を上げるのが習慣です。この花火のレベルがすごいんです。個人で上げていいの?っていうレベルです。

 

このようにドイツ、ベルリンの年明けは爆竹の騒音と花火と酔っ払いたちで迎えられます。

 

youtu.be

 

なんだかもう、戦争じみていませんか?

実際、今年の負傷者はベルリンだけで21名、死亡者は2名だそうです。

21名というのは病院に運ばれて治療を受けた人の人数なので、ちょっとしたやけどなどの人はもっとたくさんいるでしょう。。

 

こんな風に迎える新年なので、1月1日はみんな二日酔いで寝ています。

そして1月2日からは通常営業です。お正月気分なんてあったもんじゃありません。

 

うちは、子供が物心がついてから、せめて日本の風習を伝えていこうとおせちを作り始めました。もちろんデパ地下で買うこともスーパーで買うこともできないので、基本手作りです。伊達巻なんかは上手に焼けるようになりました。日本にいたときは買っていたものも、実は手作りできるとわかって、経済的、かつ添加物が少なく健康的です。

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そうはいっても、材料が揃うの?と思われるかもしれませんが、材料は近くのアジアスーパー、インターネットでの注文などでほとんど揃います!

 

私がよく行くアジアスーパーはここ

www.vinhloi.de店舗はベルリンに3店舗あります。

Gutsmuthsstraße 23-24, 12163 Berlin

Ansbacher Str. 16, 10787 Berlin

Müllerstraße 40, 13353 Berlin

 

スマデリの通称で親しまれるSmart Deli

Novalisstraße 2, 10115 Berlin

www.smartdeli.org

スマデリさんはベルリン市内なら40ユーロ以上の買い物をオンラインショップですると2ユーロで配達してくれます。ベルリン市外の人も郵送料は上がりますが、郵送可です。お米など重いものを買うときは便利ですね!

また、店舗ではお弁当や丼ぶりなどが食べられます。

 

それと、定期的に注文しているのがここ。あじの開きやほっけ、塩サバまで手に入りますよ~

 

Hokkai Suisan

 

社長さんはオランダ人です!日本で修行(?)されたそうです。

最低注文額が一家庭で頼むには高いので、近所のご家族と一緒に注文しています。

 

 

さて、今年はどんな年になるんでしょう。

今年ベルリンへ移住をお考えの方もいるかと思います。

来年はぜひ、ベルリンで騒がしく、ちょっと危険な年越しを体験してみましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

ドイツで働こう!-ドイツは学歴社会、紙社会

こんにちは!ベルリンの川嶋です。

 

日本は学歴社会で学歴至上主義だなんて揶揄されますが、ドイツも負けてはいません。

でも、ドイツの場合は○○大学××大学といった大学名ではなく、重要なのは学部です。

 どこ大学を出たかが重要ではなく、大学で何を学んだかが重要なんですね。

日本では文学部を出て営業職や経済学部を出てSEやIT関係なんていうのはざらですが、ドイツではそういうわけにはいきません。その職業に就くのにふさわしい最終学歴(大学や専門大学、専門学校など)を持っていることが通常です。

 

 

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ドイツで働く

 

以上のような理由から、ドイツで働く権利を得る(ビザを取る)には、日本での大学の専攻に合った職種であることが望ましいとされています。

ベルリンの外国人局では最近、「日本で英文学を専攻したのに、なぜドイツでフリーランスのグラフィックデザイナーとして働くのか」などと聞かれます。

専攻にあっていない職種としてワークパーミッションフリーランスビザを申請したい場合は、

- その職業で十分な職歴があること

- ドイツで営業活動を進めていて、その成果がある(受注がある)

 

この2点が論点になってきます。

 

もちろん、その分野を大学なり、専門学校などで勉強した人は有利ですが、それでもこの2点は必要になってきます。

日本の最終学歴の証明書は必ず英文で持って来てくださいね。

 

職業訓練とマイスター制度

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 この「専門職」の意識はその昔マイスター(親方)制度があったせいかもしれませんね。

ん?マイスターって喫茶店のマスター?いいえ!

マイスターって何かがすごくできる名人とか親方と理解されますが、ドイツでマイスターを名乗るには資格が必要で、マイスター試験に合格しないといけません。

現在でもマイスター制度の影響が強い職業は美容師です。

昔はパン屋や時計職人、靴職人なんかも多かったのでしょうけど、最近はチェーン店ばかりで、職人や親方を置いているところは少ないです。

でも、美容師はいまだにマイスターの資格を取らないと美容室を開けません。

マイスター(親方)のもと、ゲゼレ(職人)が働き、アツビ(職業訓練性)が学ぶというのがドイツの職業訓練の根本です。

職種が職人系でなければ、マイスターにはつきませんが、事務職IT関係なんかでもAusbildung(アウスビルドゥング/職業訓練)はあります。

Berufsschule(ベルーフスシューレ)に週3日通って、セオリーを学び、2日実地研修や、2年セオリーを学び、1年実地といったスタイルが多いですね。

ここでも、Ausbildungを終了しているかという学歴は非常に重要です。さらにそのAusbildungが国に認められているかどうかというのも大きな違いです。

ドイツ人は学歴に関するもの、職歴に関するものをマッペに入れて大事に保存しています。

 ドイツで働きたい人は、学歴、職歴が証明できるものを必ず英文で持ってきましょう!

 

Viele Erfolg!

 

 

 

ベルリン住宅地獄-住宅詐欺に気を付けろ!!

すっかり寒くなりましたね。川嶋@ベルリンです。

 

さて、近年あちこちでささやかれているベルリンの住宅難ですが、どのくらいベルリンで賃貸契約をゲットするのは難しいのでしょうか。

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ベルリンの住宅難はシャレにならないって本当!?

 

それはもう、住宅難の域を超えて住宅地獄です。

べルリナーたちも「家賃が高くなった!」「全然家が見つからない」と文句いっていますが、さらに外国人、フリーランスなどの属性がプラスされれば、それはもう地獄です。

 

そんなこんなで、お問い合わせで最も多いカテゴリーの一つはベルリンで家を探してください!全然家が見つからない!助けて~という叫びなのですが、こればっかりは運と根気の力業です。

まずは運。

こればっかりはどうにもなりません。

私が取引させてもらっている大家さんが何人かいますが、その物件が空いているとはかぎりません。というか、どこかは常に空いているのですが、なんせお問い合わせが多すぎるのでみなさんが入居できるわけではないんですね。

タイミングが合えば、即契約可能なお部屋も紹介できます。こればっかりは運とタイミングです。

 

もう一つは力業。

ひたすらインターネットに掲載されている物件に応募したい旨メールを送りましょう。

ベルリン在住8年のアメリカ人の友人が最近ベルリン内で引っ越しました。「どうやって見つけたの?」と聞いたところ、PCを一日中立ちあげておく→不動産のインターネットサイトを1.2時間おきに更新して、新しい募集があったら速攻メール、、ということを繰り返していたそうです。まさにチカラワザ!

ベルリンでの家探しはスピード勝負です。

例えばインターネットに月400ユーロ以下のお手頃シェアルーム情報が掲載されるとします。そうすると半日で50件以上の申し込みがあるそうです。

次に入居してくれる人を探すインターネット広告を出した際、電話番号をうっかり載せてしまったら電話が一日なり続けて大変だったので電話の電源を切ったという話も聞きます。

まず、応募のメールを読んでもらって返事をもらうには、とにかくすぐにコンタクトを取ることが重要です。100人目の応募者だとしたら、メールさえ開封してもらえませんよ!

 

インターネットで住宅情報をゲットするには

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代表的なインターネットポータルサイトをいくつかご紹介します。

まずは一番代表的なScout24

www.immobilienscout24.de

同じようなサイトでImmoweltというのもあります。

www.immowelt.de

 この二つはシェアルームの情報はありません。

 

シェアルームを探すにはこちら。一人部屋の情報もあります。

www.studenten-wg.de

こちらも有名所です。

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http://www.wg-gesucht.de

 

 

 

意外と知られていないのがこちら。

https://www.ebay-kleinanzeigen.de/s-wohnung-mieten/berlin/c203l3331

Ebayという個人で売買をするサイトですが、家の売買、賃貸も探せます。ただ、普通の個人とのやりとりになるので英語が通じないことがあるなどの問題はあるかもしれませんね。

 

住宅詐欺に気を付けろ!

 

これだけ需要があると、良からぬことを思いつく輩が出てくるのは当然かもしれませんね。

手口は同じような感じです。

「私は今外国に住んでいるので事前に見学はできない。鍵は友人に託してあるから、まず敷金を振り込んで!」というものです。

もしあちらが振込み手段としてマネートランスファーのWestern UnionやMoney Gramを指定してきたら完全にアウト!と思ってください。

安心させるためにスカイプで話したりすることもあるようで、メールの文面などもとても親切でベルリンで部屋が見つからず藁にもすがりたいという心の隙間に付け込まれないようにしてください。

 

一番いいのは見学に行って実際に大家さんにあったり、現在の住人に話を聞くことです。

詐欺対策としてはもちろん、契約ゲットしやすくなるコツとして、内覧時にドイツ語が話せる人を連れていくというのは結構大切です。言葉も習慣も違う外国人はインターナショナルなベルリンといえど、少し警戒されている感は否めません。でもドイツ語を話す人を連れていけば、何かあったら間に入って連絡できる人がいると思われるのはプラスでしかありません。

 まだ日本にいるから見学は無理、ドイツ語ができる友人もまだいないし・・という人はご連絡ください。内覧代行、同行いたします。

 

ベルリンで部屋探し、頑張ってください!(そういう私も部屋を探し始めて5年以上。。今の部屋の家賃が安すぎて他には移れないんです。)

 

KSK-芸術家社会保障

皆さんこんにちは!

ここ何日かは暖かい日が続いていますが、なんとなく秋の気配のするベルリンですね。

 

今日のお題はKSKです。

KSKに加入する資格がある人は、とりあえず申請しておくことを強くお勧めします!

なぜなら永住権取得に有利、滞在許可更新に有利、家族がいる人は保険料も節約といいことだらけだからです。

 

まずKSKって何?ってところから始めましょう。

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KSKとは

Künstlersozialkasse(クンストラ―ゾツィアルカッセ)というもので、芸術家社会保障です。

 

芸術家として働いている人は多くの場合フリーランスとして働いていますね。そうすると、公的保険に入れるチャンスが少なく、また、被雇用者ならば保険料の一部を雇用主に負担してもらえますが、フリーランスの芸術家はその恩恵にもあずかれないわけです。

そこでKSKがいわばフリーランスの芸術家の雇用主のように、社会保障の一部を負担し、芸術家をサポートするというのが趣旨です。

KSKという公的保険があるわけではありません。個別に公的保険に申し込み、KSKから加入許可が出ると申し込んでいた公的保険にも加入できるという仕組みです。

 

さて、では誰がKSKに加入することができるのでしょうか?

 

KSK加入資格

KSK加入できる人は、ドイツ国内で活動している芸術家(音楽、画家、写真家、舞台芸術)やその分野の教師、またはフリーランスのライターや作家などです。

また、以下のような条件もあります。

1. 芸術家としての年収が3900ユーロ(月平均325ユーロ)以上

2. 芸術関係以外の収入があってもよいが、芸術関係での収入が大半を占めていること。

3. ドイツに住居していてもクライアントがドイツ国外のみの場合は不可

 

1.はわかりやすいので説明を省きます。

 

2.は例えば、芸術活動をしていて月400ユーロの収入があるが、それだけじゃ生活できないので日本食レストランでバイトしている。そのバイト代が600ユーロ、というのはダメなんですね。あくまで芸術家メインの収入であることです。

翻訳家なんかも入れることがありますが、例えば文学作品や漫画の翻訳なんかはOKですが、工業系の翻訳が多かったらダメです。

 

3.はその場にいなくても仕事ができるデザイナーなど、よくリモートワークで日本から受注がありますが、それのみではKSKには加入できません。ドイツ国内にもクライアントが必要です。(というか、最近はドイツ国内のクライアントなしには滞在許可の申請や更新もできません)

クライアントは企業である必要はないので、ドイツに住んでいる日本人からの受注でもドイツからの受注扱いになります。もしくはドイツのエージェントを通して、ドイツ国外で働いているというのもアリです。

ドイツ国内のクライアントに関してご相談があるかたはこちらからどうぞ。

 

芸術家って誰のこと?

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そりゃ、アート活動をしている人のことでしょ!と思うと思いますが、KSKが考える芸術家にはボーダーがあります。自分の活動はアート活動だ!と主張するだけではだめなのです。KSKの芸術家としての線引きは、芸術自体が多岐にわたるので一口には言えませんが、一例をあげると・・・

 

インテリアコーディネーター → もともとある雑貨などを組み合わせるだけならクリエイティブとは言えないから、芸術家としては認められない。

 

家具デザイナー → 一からデザインを考えているのでクリエイティブとみなされ芸術家として認められます。

 

家具を作る → デザインから自分でする場合はよいが、他のデザイナーが考えたデザインを家具として作るのは職人であり芸術家ではない。

 

と、こんな感じです。これは私の見解ではなく、あくまでKSKに加入するには、ということです。

 

最近は外国人局での更新時も職種がアート関係だとKSKに入って来なさいと言われることが多いです。フリーランスの滞在許可更新は収入も大事ですが、保険がかなりネックです。一度はじかれて仮ビザなどになると、入れる保険がまったくなく、泣く泣く帰国という最悪の事態にもなりかねません。

KSKに加入資格があるかたは、ぜひぜひ早めに加入しておいて損はないですよ。